自宅でできる「TMD(噛みしめ症候群)」防止法

自らの手で「TMD(噛みしめ症候群)」から身を守る
~自宅でできる「TMD(噛みしめ症候群)」防止法

「TMD(噛みしめ症候群)」の症状が軽い人、まだ「TMD(噛みしめ症候群)」になっていない人は噛みしめや体の歪みを予防・解消するため、自宅などで手軽にできるトレーニングを習慣づけるといいでしょう。

例えば、噛みしめが続くと口周りの筋肉が緊張してきますが、口や舌のストレッチをすることで筋肉の緊張を和らげ、症状の軽減が図れます。

●舌グルグルストレッチ
口を閉じた状態で上下の歯の表面をゆっくり舌で触りながら、グルグル回転させます。
この舌回しストレッチは、特に顔の歪みを解消するのに効果があります。
左回り3回、右回り3回を1セットにして、毎日3セット行います。

 

●あいうべ体操
口呼吸を防いで、自然に鼻呼吸に移行するとともに、噛みしめでこり固まってしまった口回りの筋肉をほぐします。
やり方は簡単です。
1.口を大きく開けて「あー」
2.口を大きく横に開いて「いー」
3.口を前に突き出して「うー」
4.舌を突き出し、下に伸ばして「べー」

1~4を1セットにして、1日30セットやります。

さらに、噛みしめによって引き起こされる肩こりや首こり、頭痛に悩まされている人の症状緩和に役立つのが首や肩のストレッチです。

●首のストレッチ
左右及び前方に首を軽く傾け、約20秒間そのままの姿勢を維持した後、元のまっすぐな位置に戻します。
この際、コキコキと音をさせないこと、後ろへの傾きは、首の悪い人には逆効果になるので行わないことを覚えておいてください。

●肩のストレッチ
ゆったりとした呼吸をしながら肩甲骨を大きく10回ほど回し、反対方向にも同じく10回ほど回します。反動はつけないようにして行い、もし痛む場合には、無理に回さず医師に相談しましょう。

「TMD(噛みしめ症候群)」が起こる背景には、ストレスも大きく影響しています。
仕事や家庭生活などでのストレスが大きくなると、知らず知らずのうちに歯を強く噛みしめてしまいがちになるからです。
ですから、日頃からストレスを溜めないように心がけることが大事で、もし、ストレスが溜まってきたなと感じたら、ストレス解消法として使われている「筋弛緩法」を試してみるのもいいでしょう。

これは、息を止めながら5~8秒間、全身の筋肉をぐっと緊張させてから、次に息を吐きながら10秒以上、筋肉を思い切り弛緩させるというもので、緊張させる時には全力ではなく、7~8割程度の力で行い、力を抜く時には一気に抜くことがポイントです。