歯ぎしり（bruxism）は、歯を無意識に強くこすり合わせたり、圧力をかけたりする習慣的な動作や発作的な行動のことを指します。
通常、歯ぎしりは特に睡眠中に起こり、多くの人が無自覚のうちに行っていることがあります。
ただし、一部の人は歯ぎしりが日中にも起こることがあります。

歯ぎしりの主な特徴は以下の通りです。

歯のこすり合わせ
歯ぎしりの際、上顎の歯と下顎の歯が強くこすり合わせられます。
このため、歯に過度な摩耗やダメージが生じることがあります。

音が出る
歯ぎしりの際、歯がこすり合わさる摩擦音が発生することがあります。
これによって家族などが夜間に気づくことがあります。

歯と顎の痛み
歯ぎしりによって歯と顎に過度の圧力がかかるため、歯の痛みや顎の痛みが生じることがあります。
長期間続くと、顎関節障害（TMD）を引き起こすこともあります。

歯の損傷
歯ぎしりが続くと、歯の表面が削れたり、歯の破損が生じたりすることがあります。
歯のエナメル質が減少することもあります。

歯ぎしりはさまざまな原因に関連していますが、主な要因の一つはストレスや不安です。
他の要因には歯の噛み合わせの異常、アルコールやカフェインの摂取、睡眠時の呼吸障害などが含まれます。

歯ぎしりが長期間続くと、歯の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、歯科医師や歯科専門家に相談することが重要です。

歯ぎしりに対処する方法は、症状の重症度や原因に応じて異なります。

歯科治療
歯ぎしりによる歯の摩耗や損傷を修復するために歯科医師の治療を受けることが重要です。
これには詰め物やクラウンの設置、歯の再建、歯の形状の修正などが含まれます。

カスタムメイドのマウスガード
歯ぎしりの主な対策として、歯科医師が作成したカスタムメイドのマウスガードを睡眠中に使用することがあります。
当院でも取り扱っています。
このマウスガードは、歯を保護し、歯ぎしりによる歯の損傷を防ぎます。

ストレス管理
歯ぎしりはストレスや不安に関連していることが多いため、ストレス管理技術を学ぶことが役立ちます。
瞑想、深呼吸、ヨガ、プログレッシブ・筋トレ・リラクセーションなどの方法がストレスを軽減し、歯ぎしりの症状を緩和するのに役立つことがあります。

生活習慣の改善
カフェインやアルコールの摂取を制限することが、歯ぎしりの症状を軽減するのに役立つことがあります。
また、規則的な運動、健康的な食事、十分な睡眠を取ることも重要です。

噛み合わせの調整
歯の噛み合わせに問題がある場合、歯科医師が噛み合わせを調整する治療を行うことがあります。
これによって歯ぎしりの症状を軽減することができます。

心理療法
重度の歯ぎしりに悩む人は、心理療法を受けることを検討することがあります。
認知行動療法やリラクセーション療法など、心理療法はストレスや不安に対処し、歯ぎしりの症状を軽減するのに役立つことがあります。

睡眠環境の改善
寝室の環境を快適にし、質の高い睡眠を促進するために、適切なマットレスや枕を使用し、音を遮断するための措置を講じることが重要です。

歯ぎしりの対処方法は個人によって異なりますので、最適な方法を特定するためには歯科医師や歯科専門家と相談することが重要です。
また、早期に対処することで、歯ぎしりによる悪影響を最小限に抑えることができます。