顎関節症のガイドライン

ガイドライン

唯一、歯科の臨床の中にガイドラインが存在します。

ガイドラインとは学会が認めた標準的な治療の方針です。

例えば医科で胃ガンと診断された場合ネットで検索すると必ず標準的な指針・治療方針が出てきます。

ところが歯科には一つを除いてガイドラインは存在しません!

インプラントでさえ?ある意味無法地帯です。

では歯科にあるガイドラインとは?

「顎関節症患者」のための初期治療です。

顎関節症とは、顎の付近の筋肉が痛い、口が開きにくい、顎を動かすと音がするなどの症状をいいます。

治療の原則は非可逆的(元に戻せない)治療を急がずに(かみ合わせの治療と称して歯を削る、被せものをする、インプラントをする、矯正をするなど)

顎関節の病態やセルフケアー(体癖や噛みしめなど)の説明を受けてから、ケアーをしながら様子を見ていくことです。

現実的には、顎関節症の症状が自覚なく歯科に来院される患者さんの顎関節を触診すると、左右同じように動いている方は一人もいません。

この為、この根本的な歯科の問題を説明もなく又初期治療をせずに、歯の治療、補綴(被せもの)インプラント、矯正治療などをきっかけにとして、顎関節症の症状が生じたり、日常生活に支障をきたすほど重症な症状に悩む例もあるとうたっています。

歯科治療のテクニカル的な事を除いて治療後しっくりしなかったり、トラブルを起こしたり等々問題が解決されないのは、このガイドラインがきちっと遵守されていない為です。

銀座井出デンタルクリニックブログ

良き歯科医とは?

私がオフィスを銀座に移転して10年がたちました。

今月2回目の更新を迎え11年目に突入しました。

何で歯科医院の多い銀座で(380件ほどあります)と聞かれますが理由は2つです。

1)交通のアクセスが良い
2)本来銀座日本橋界隈はお江戸のころからの老舗のエリアです。

老舗は本道を歩んでいるということです。

私も歯科医として常に本道を歩んでいたいからです。

今風のインプラントと予防で経営を成り立たせて歯科医院ではありません。

歯科の様様な治療を受け不具合を抱えた患者さんの治療がほとんどです。

先日来院された患者さんは全ての歯にセラミックの被せものが入っていました。

色々な症状を主訴として訴えられました。

全てを整えるために、全身の問題を解決しながら歯科的な問題も解決し、最終的に被せもの総とっかえです!

患者さんの心情を考えるとうんざりします。
 
こんな状況の患者さんが多数います。

何故このような状況になるのか?

多くの歯科医は歯と歯肉しか見ていません。

医科と歯科に分かれているからです!

でも体全体の中では医科も歯科も関係ありません!

その患者さんの体は一つだけですから。

胃の具合が悪くて医科に行った場合、いきなり胃をオペすることはあり得ません。

ところが歯の具合が悪くて歯科に行くといきなり歯を削り始めます。

歯ですから虫歯の概念しかないからです!
ここでほとんど最初の出発点が違ってきます。

最初の診断が異なってきます。

診断というのは目で見るだけでなく、医者の知識と知能と五感を駆使して頭で考えるということです!

目で見えるものは誰にも見えます。

目に見えないものを診るのが大切だと思います!